ウィーン桜情報2024

17年間続けたブログが消えてしまってから約1年。それまで毎年記録していた桜観察も跡形なく消え去りすっかり意気消沈していましたが、せっかくブログ復活したのでまた桜日記も新たに始めます。

と言ってももう散ってしまいましたが。笑

以前のブログの読者様はもしかしたら記憶にある方もいるかもしれませんが、我が家にはオカメザクラと言う品種の桜が植えてあります。

庭と言っても猫の額ほど、なおかつ半日陰なので植えられる植物は限られていますが、探してみると意外と日本由来のものは半日陰を好むものが多く紅葉・笹・紫陽花・ツツジなどは特に手入れをしなくても育っています。

このオカメザクラは17〜18年前になんとなく近所のガーデンセンターで見つけて購入したものですが、最初は本当に小さな苗木で1メートルにも満たなかったと思います。購入に至ったきっかけは「あまり大きくならない。成長してもMAX180cm程度」と言う謳い文句でした。

植えた1〜2年後に最初の一輪が咲いた時はものすごく感動した事を覚えています。

そして年月は経ち・・・確かに他の桜ほど大きくはないですが、あっという間に180cmは超して今は4mほどにもなりました(小型詐欺?笑)

オカメザクラは元はイギリスで改良された品種らしいのですが、なんと言っても早咲きで毎年いち早く春の訪れを知らせてくれます。花弁は可愛いピンクでそれまでの寒々しい冬の風景が一変します。

今年は開花が2月20日。早咲きとは言え例年よりもさらに早いです。

先週は満開でその後天気が悪くなり、あっという間に散ってしまいました。ウィーンには公園などにも桜が植えられていますが、ソメイヨシノ系はだいたいこのオカメザクラの数週間後に開花・満開になるので今が見頃かもしれません。

ちなみにお隣さんの庭には八重桜が植えられていて、ちょうど我が家のオカメザクラが散った頃に芽吹き始めるので約3か月は桜を楽しめます。

この八重桜、実はお隣さんも私達も最初は何の木か知りませんでした。最初に私たちが引っ越して来た時(新築だったので皆同時入居)に管理会社が植えていたのですが、お隣さんの庭もそれほど大きくはなく、真ん中にどーんと2本植えられているので最初はお隣さんも「この木邪魔だしいらないわ〜」と言っていましたが、なんとしばらく経って毎年見事な八重桜が咲き始めてびっくりしました。

以下ランダム写真(3月10日撮影)

コロナ期から何年も続く隣のアパート建設の工事で見晴らしが悪い・・

ところで、以前「薬草楽・薬草教育の資格を取りました」と言う記事を書きました。

その研究論文テーマが『日本神話における薬草と薬用植物』だったのですが、日本人としてはやはり桜はかかせません。と言う事で桜については結構頑張って書きました。桜の章では木花咲耶姫と言う女神が登場します。論文で取り上げたのはこの木花咲耶姫(コノハナサクヤビメ)だけでしたが、神話では花が散り結実する様子を神格化した木花知流比売(コノハナチルヒメ)と言う女神も存在します。

木花咲耶姫は美の象徴であり、母の象徴・火中出産した事から安産の神などとして日本各地に祀られています。

これらを全部ドイツ語で書くのには相当苦労しましたが、いろんな事を深く勉強すると共に日本人ならではの風情・自然に対する敬意・美の概念など改めて熟考することができました。

我が家の桜はここ数日の雨ですっかり散ってしまいましたが、ウィーン市内にはまだまだこれから見頃の桜もあると思うので見に行ってみてくださいね。(シュタットパークやドナウパークの桜は割と有名です)


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